数多（あまた）ある本の中で、惹かれる言葉があると、その日に思い当たることを考えてみたり共感でき、心が温かくなります。今日は、「人生は価値ある一瞬」という言葉がすーっと心に響きました。 私たちは今、コロナ禍における毎日をそれぞれの思惑で過ごしています。仕事のある人、無い人、忙しい人、暇な人さまざまだと思います。虚しい人生と嘆く人もいるでしょうが、やはりそこをどう乗り越えるかは自分自身の心の在り方なのではないでしょうか。
　今年の桜は、殊の外美しく華やかに感じます。昨年の今頃は、慣れない自粛生活に身も心も余裕がなかったように思います。タイの息子家族と娘家族に車から撮った鴨川や高瀬川沿いの桜を写真と動画で送りました。するとそれぞれに楽しそうな反応が返ってきました。ほんのちょっとした行動でも人の心が動くことを改めて感じました。一人暮らしの方でも、スマホがなくても、自分が心を動かせば、単調な生活を見直すこともできます。
　今のこのひとときは貴重な瞬間です。一瞬で過ぎ去ってしまうのはとてももったいないことです。普段忙しくしている方には、何もしないという選択肢もあります。これも最高のぜいたくかもしれません。幸い私には文章を書くという時間があります。何もないところから、ボーっとしている間に色々な思いが湧いてくるとき来ないとき、そんなときふっと身体をイメージして新しい運動を思いついたり、突然紅茶を淹れてお茶時間にしたり、今回のようにレッスンのお休みがあると、かけがえのない時間を幸せに感じます。
　そして日頃の多くは、芯体操のレッスンが占めています。みなさまにとっても、芯体操という類のない奥深い運動を楽しみの一つに、価値ある一つに想っていただきたいと願っています。そういう場づくりも大切なものかもしれません。人間は、自己中心的に考え、行動するのが共通する本質である以上、それを非難しても解決しないですね。それよりはその共通性を受け入れて、相手の立場を尊重する方向へと考えを広げていけば、お互いが交流し合える基盤を作れるだろうと思います。
　世界保健機関（ＷＨＯ）では、科学的な治療では解決しない病気や死に対するおそれ、年を取っていくことへの漠然とした不安など、個々の精神的な悩みに伴う苦痛をいかに解決するかについても検討を進めているそうです。そんな、一端にも芯体操がお手伝いできれば良いかなと考える毎日です。みなさまと共有しながら 「価値ある一瞬」を増やしていければと願っています。

　息子は先天性の疾患があり今まで見える力見えない力で沢山の方に助けていただきました。
　お陰さまで少しずつ成長してきたように思います。息子が運んでくれた沢山の出会いに感謝し、その繋がりを大切に、新しい世界もゆっくり歩んでいきます。

　我が家には直径１５０センチ程のまあるい大きな沈丁花の樹があります。わが世の春とばかり満開で、上品でふくいくたる香りで、春の訪れを教えてくれます。
　この樹はけやき坂に来る時、亡き主人が是非にと言って植えたものですが、当時は直径３０センチ程でした。移植がとても難しいと聞いていましたが、３６年間毎年変わらず少しずつ、葉や花芽がひとりでに大きくなって自然のエネルギーを感じます。
　気負いもなく静かに、でも確実に成長していて、なんだか羨ましい限りです。私もそうありたいです。

　私小声で「腸骨ってどこですか」
　「そのうち分かるから大丈夫よ」
　こんなゆるい感じの温かい雰囲気なら私にもできるかな・・・。３０年以上続けておられる友人の変わらぬお元気さにも惹かれ入会しました。
　最近ではあの腸骨が分かってきてお尻の筋肉がどこか意識出来るようになり、長身の私は、一段と背が高くなってモデルウォークで教室を後にしています。日々の生活 の中でも先生の言葉を思い出しながら今は呼吸法にも気を付けています。

　芯体操は見た目とは違いキツイ体操で筋肉が鍛えられ
翌日は、筋肉があることを感じます。先生の言われる通りに身体を動かしていけば肩こりや腰痛が楽になるだろうと思います！

　２０１７年春、入会して１０年を迎えその年の１２月「芯体操１５周年記念パーティー」に元気で参加した３日後、体に異変が起きました。病院を紹介され診断を受けたところ脳梗塞でした。軽くて済んだのですが、少し後遺症があってリハビリをしましょうという事になりました。リハビリ運動のストレッチは大変きつかったですが、教室でしているいつもの運動で慣れていて、担当の方が「普通の人より中の筋肉が柔らかいのですが何かされていますか？」と聞かれ、「週一回芯体操をしています！」と答えながら、誇らしく有難く思ったのを憶えています。
　一週間で退院でき一か月の自宅療養をして教室復帰から３年経ち、現在はバイクから自転車に乗り換え朝の景色を楽しみながら教室に通っています。お蔭様で体の調子もよく病気にならない体を目指し元気に頑張っています。

　今年は桜が早くから咲きはじめ見とれているうちに新年度が始まりました。教室でのレッスンを楽しみ、おうちレッスンも気を抜かず頑張りましょうね