2021年8・9月合併号
20周年を迎える『芯体操』の未来 芯体操代表 津田美智子
昨年に続くコロナ禍において、今年も自粛期間中の5,6月はレッスン中止になりました。その間に私は1枚のCDを聴きまくっていました。そう!それがエド・シーランのアルバムでした。休み前から自然に気持ちよく呼吸することをレッスンしながら模索していました。
休みになりほぼ毎日何度も聴いていると、アルバムの中の1曲にからだが反応しました。それが「Perfect
」だったのです。長い間、舞台作品を作っていた頃の喜びが蘇ってきて夢中になりました。繋がるからだの動きが呼吸と出会うとき、なんて気持ちが良いのでしょう。心とからだがピタリと融合するとき、それが一つの世界を創造します。この世界を創り上げるために芯体操がある。以前は、そんな気持ちで舞台に臨んでいました。しなやかなからだに生まれ変われることを信じて・・・
芯体操の一つひとつの動きが、健康になれる大きな力となって今があります。「家ではなかなか一人ではできませーん」という方々に一生懸命に説明しながら覚えてくださいねと言っては、密にならないようにと言いながらもついサポートしにいくことを繰り返していました。ある時、「今、とても良かったですよ!」と言ったら、「先生が前でやって下さったらなぜか気持ち良くできます」って言われてハッとしたことがありました。私がしっかり呼吸をしながら気持ちよく動けば、みなさんも身も心もゆったりとされるはずだったのです。
覚える必要はなく自然にからだが動くようになれるのです。そんな気持ちでやってきたつもりだったのにマスク着用ということもあり、表情が見えないことも大きかったかもしれません。ひょっとしたら説明ばかりしていたら怒っているように見えたかもしれないなって反省です。
それからは、まずは曲を流して曲に身を任せ、しっかり「パーフェクト」に浸っております。すると、CDを購入してお家でしていますという方が
増えたように思います。先日は、「素敵な曲なので家でしてとっても気持ちいいです。でも、最後がどうしても合わなくって!」と笑顔いっぱいに言われて、とても嬉しかったです!そうなのです。私には一応正解はありますが、決めるまでにはどれだけの回数を聴いたことでしょう。その日の心とからだの調子で不思議なほど音が変わります。素敵な曲ほど多様性を持っています。多くのアーティストの作品と出会ってきましたが、振り付けを決めるというよりも、曲を何百回も聴いているうちに全体のイメージが現われてどんどん情景が浮かんできます。衣裳まで予想出来てから少しずつ振り付けに入るので、ポーズを覚えてしまうよりも動きの連続を気持ちよく続ける感じでよいのです。
これからも、素敵な曲に出会って、みなさまが気持ち良いストレッチや、究極のリズムで楽しみながら健康に歩けるからだづくりの『芯体操』を、目指していきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
美しいもの
パラオリンピックで活躍するアスリートを「金継ぎの美しさ」と表現する方がおられました。
欠けたり割れたりした器を、漆を使って修復する伝統的な技法、それが金継ぎです。「金継ぎ」は、ほぼ漆で修復していて、金は最後の仕上げのときにのみ使います。この作品は硝子に七宝を施した玻璃七宝。
銀で継いであります。
差し込む光に美しい姿を見せてくれます。
沢山の努力と修練の賜物。
それが人の心を動かす人、ものになるのでしょう。
水のこころ 高田敏子
この詩は、小学校の教科書にも載っているそうです。
この夏、初めて知りました。この詩を読みつつ、水をつつもうとしてみました。とても心がやさしくなり、最後の二行で涙があふれてきました。
そして、津田先生の動きを思いました。芯体操で身体を自由に、芯体操の呼吸法でからだの奥底から豊かに。『表現すること』を考
えていました。
マークなんてなくても助け合える社会に 須藤由香
先日、ヘルプマークのことをSNSで発信したところ、『初めて知りました』 『見かけたら力になりたい』 と、コメントをいただきました。想像していなかったことで、驚きと共に温かい方がたくさんおられることにとても嬉しくなりました。
そして、その発信により『青いハートマーク』の存在も知りました。『青いハートマーク』は、「サポートできます。私に声をかけてください」という意思表示だそうです。そして手助けしたいけど、どうしていいか分からないという方には手助けのアドバイスも発信されているそうです。この取り組みの目標は、お互い、マークなんてなくても助け合える社会とのことです。
何でも知るところから。そして、手助けの循環が広がるといいなぁと思いました。
私の懐かしく大切な場所 大石
香川県の八栗山です。五つの峰があり五剣山と言います。修験道の地で御大師様も修行され、八栗寺は第八十五番札所です。小学生で2年間高松に住んでいた時には、母に連れられ、毎月のように山道を登りました。お先達さんに従って行場の岩窟まで登った経験もあり、特別な場所です。
皆さんの大切な場所や思い出も教えて頂けたら‥と思います。